モバイルバッテリーから20Vを出す方法

January 03, 2023
Author(著者):
清水ノイエン内田
モバイルバッテリー

ロボットなどの電源を取る方法といえば、鉛蓄電池やリポバッテリー(リチウムポリマー)が思いつきます。

それらの方法もいいのですが、鉛蓄電池は重い、リポバッテリーは扱い注意&容量比で考えるとそこそこ値段がします。

そこで、巷に溢れている、モバイルバッテリーをロボット電源として使う方法を模索しました。

モバイルバッテリーを使うメリットとしては、容量比で圧倒的に安いことと、充放電のICがしっかりしているので、比較的安全に使えるという事です。

ただ、モバイルバッテリーをそのまま使うと、基本的にUSB電源なので5V(しかも最大許容2A程度)しか出ません。

これではサーボやモーター、ロジック基盤で電力をたくさん使う電源として使うには、全く足りません。

そこで、今回はPD充電規格という、USB typeCにおける、高速充電規格を使用して、この問題を解決しました。

PD充電規格

PD充電規格とはUSB Power Delivery の略で、5Vだけでなく、9,12,16,20Vといった電圧を使うことで、最大240Wまでの電力を送ることのできる高速充電の規格です。

MacBookや最近のPCはTypeCで高速充電できますが、この規格を使うことで成り立っています。

参考:https://www.sanwa.co.jp/product/cable/howto/usb_pd.html

トリガーモジュール

ただ、このPD規格は、充電先デバイスと通信を行って、PDに対応していることを確認してから電圧をあげます。

そのため、そのままケーブルを繋げても、5Vしか電圧がかかりません。

それを解決するのが、ダミートリガーモジュールと呼ばれる、こちらのモジュールです。

https://a.aliexpress.com/_msy0UPk

こちらを間にかませることで、PD対応機種であるとバッテリー側に伝え、バッテリー側が20Vなどの高電圧をかけてくれるようになります。

こちらが実際に20V取れているところの映像です。

なお、注意点としては、PD対応のバッテリーを使う必要があります。

今回使用した65WのPDバッテリーはこちらの物を使っています。

4000円で20000mAhの65W(20V 3A)流せる物なのでコスパは良さそうです。

https://amzn.to/3jYwoWC

(恐らく20000mAhはなさそうですが、軽さの方が重要なので、問題なしです。)


copyright © 2024 beavers-hive.com